症例「腰痛」
まず、大前提として、
先の記事でも書いた通り、腰痛と一言で言っても原因は様々。
巷に溢れる、腰痛改善体操、とか、腰痛に効くストレッチ、とか、色々ありますが
どれが正しくてどれが間違っているという底次元の話ではなく、
それぞれ原因が違うので
それぞれに合う対処法も当然それぞれ。当たり前の話。
ある体操で、腰痛が治る人もいれば治らない人もいる、悪化する人もいる。
世界一美味しいと言われているカレーライスがあるとしても
カレーが嫌いな人、スパイスが苦手な人にとっては、
世界一だろうが何だろうが全く意味ないですよね?それと一緒です。
これが理解出来ない方はこれから先は読まないで大丈夫です。
と、前提を理解して頂いた上で、
本日診たお客様の腰痛に関してレポート。
体幹部を右に捻った時に、右腰に張りと痛みが出るとのご相談。
ある程度あてをつけて体を診ていくと、
やはり左股関節が硬い(外旋時に痛みも出る)。
ご本人は腰痛と関係しているとは思いもしない。
じゃあ股関節の制限を良くすれば腰痛も改善しますよね、と仮定。
ここからは、ターゲットを腰ではなく、股関節に設定し直す。
とはいえ、腰痛の原因となっている可能性を含めて。
股関節の制限の原因を辿ると、胃が固まってる。とエラー検出。
胃に長期的な負担と疲労が蓄積し、左のインナーマッスルが作動しにくく
その影響で左股関節を固めて使う癖が無自覚に蓄積。
その結果、股関節外旋時に痛みが出るまで股関節の可動制限に気づかずにいた。
体幹部を右にねじる動きを構成するいくつかの主要因の中で
股関節の制限部分を、無意識に右腰で頑張っていた結果、
右腰に痛みとして症状が出た、と仮定。
早速、胃を調整、ついでに、周辺の筋群も調整。
股関節の制限は抜け、腰痛も改善。めでたしめでたし。
話は戻ります。
腰痛の人、皆が胃が悪くて股関節が硬いから腰痛になっている。
というわけではありません。似たような状況症状の方がいる事はありますが
それは、たまたま。みんなにこの診立てが通用するわけではなしです。
ちゃんと、一人一人の身体を評価して適切な施術をする事が大事です。
セルフケアも同じ。
何とか全部自分でやろうとしてなかなか良くならないでいるなら
一回その方法は諦めて、然るべきプロにご相談をオススメします。
身体って、そんな単純じゃないです。。