膝の痛み
ちょっと前の、膝の痛みへの施術のお話し。ある棒を使って重心位置を訂正し、本来使うべき筋肉(インナーマッスル)を使いやすい状態に誘導する事で膝の痛みが激減したお話し。
膝の痛みは勿論ですが、腰や股関節周りに痛みや疲れが出やすい方の参考になれば幸いと思いシェアさせて頂きます。
お仕事柄、重いものを持った状態でのしゃがんだり立ったりを繰り返す事が多く、施術後は改善しても仕事が続いて疲労が溜まってくるとどうしても痛みが戻ってしまっていました。仕事を続けている限り、全く痛みが出ないという事は難しいのかもしれない。けども諦めるなんて事は論外で、なんとか痛みの出にくい環境作りや日々のセルフケアなどでどうにか疲労の蓄積の軽減や回復力の底上げを出来ないものかと試行錯誤。
膝の痛みの原因の一つに、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)の酷使が挙げられます。ですのでこの筋肉を緩めたりストレッチしてあげるのが基本的なセルフケアになるのですが、セルフでのストレッチやマッサージだけでは、日々のお仕事での疲労の蓄積量に対して追いつかないのが実際のところです。

ではどうするか。
そもそもの体の使い方を変える事も行っていくべきなのです。が、言うは易し、行うは難し。
体の使い方というのは長年の生活で無意識に積み上げられてしまっているもの。頭では理解できても身体の無意識の動きを塗り替えないとどうしても繰り返してしまいます。これをもっと掘り下げて行くと、そもそもの立ち方や歩き方や、重心の正しい位置など、正しい知識を知り、根本から身体意識を塗り替えていく作業(エクササイズ)が必要になります。
今回の膝に痛みで説明させていただくと、そもそもの重心が前過ぎていて、太ももの前側の筋肉(アウターマッスル)を優先して使う(体を支える)ように身体が覚えてしまっていました。そして、膝の屈伸運動(立ったりしゃがんだり)においてもその状態のまま、膝関節主体の運動になってしまっていました。
その状態を訂正するためには、重心を後ろに戻し股関節主体の運動に変えていく事が重要になります。そして股関節を動かす時の筋肉も、太ももの前側(大腿四頭筋)ではなく、大腰筋(インナーマッスル)を優位に使えるようにしていく必要があります。

言葉にするのは簡単ですが、頭では理解できても身体が追い付かないのが現実。段階を追って体に馴染ませていく事がとても大切。
そこでまず行ったのが、その「棒」に乗って頂き、膝とみぞおちの力を抜いて、深い腹式呼吸(無理ない範囲)を3回ほど。これだけで重心位置の意識が変わり、膝とみぞおちを緩めた事でアターマッスルが休まり、腹式呼吸によってインナーマッスルが使いやすくなりました。結果として、屈伸運動も股関節主体の動きが出来るようになり膝の負担が減った、という事になります。
膝が痛いから、膝だけが悪い。という事だけでもなく、あくまでも全身のバランスで診る事が大切です。
今回は膝の痛みのお話しでしたが、身体の正しい使い方(最小限のエネルギーで効率よく使う)を、身体に注入する事で、他にも股関節や腰などの症状に変化が出る事はあります。
施術だけでは良い状態がキープできない場合は、今回のように日々の体の使い方から見直して、かつ、手軽に負担なく続けやすいセルフケアをお伝えさせていただきます。少しでもより良い毎日を過ごしていただくために。
読んでいただいた方のお身体の悩みに少しでも参考になっていただけたら幸いです。ご興味ある方はぜひサロンへお越し頂き、実際にお身体診させてください(^^)